チンパンジーの瞬時心拍間隔を非接触で測定することに成功-ミリ波レーダを用いた非接触バイタル測定技術の確立へ-

電気工学専攻修士課程学生の岩田慈樹さん、同専攻阪本卓也教授、信州大学理学部生物学コースの松本卓也助教、京都大学野生動物研究センターの平田聡教授は、ミリ波レーダを用いてチンパンジーの瞬時心拍間隔を、接触せずに測定することに成功しました。ミリ波レーダ技術を用いた瞬時心拍間隔を非接触かつ高精度に測定する研究は、ヒトをはじめ、さまざまな動物種を対象とした報告がありますが、チンパンジーなどの類人猿を対象にした報告はありませんでした。この研究では、ミリ波レーダを用いてヒトおよびチンパンジーを非接触で測定し、新たに開発した手法により瞬時心拍間隔を推定したところ、標準的に用いられる心電計による測定値と高い精度で一致し、チンパンジーの瞬時心拍間隔を非接触かつ高精度で計測できることがわかりました。

本研究成果は、2023年10月5日付けで、米国電気電子学会(IEEE)の学術誌『IEEE Sensors Letters』上で発表されました。

本研究は、セコム科学技術振興財団一般研究助成、科学技術振興機構未来社会創造事業JPMJMI2212、JSPS科研費 19H02155、20K20875、21H0342723H0142023H03881、サントリー文化財団研究助成、信州大学アグリ・トランスフォーメーションの助成を受けたものです。

研究詳細

チンパンジーの瞬時心拍間隔を非接触で測定することに成功-ミリ波レーダを用いた非接触バイタル測定技術の確立へ-

研究者情報

書誌情報

タイトル

Noncontact Measurement of Heartbeat of Humans and Chimpanzees Using Millimeter-Wave Radar with Topology Method

著者

Itsuki Iwata, Takuya Sakamoto, Takuya Matsumoto, and Satoshi Hirata

掲載誌 IEEE Sensors Letters 
DOI

10.1109/LSENS.2023.3322287

KURENAI https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/handle/2433/285575

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